ジェリーゼリーブログ

2025年4月19日(土)

【週刊近況報告】最近読んで面白かった本(2025/4/19)

 なんか最近暑くなってきましたね~!春っていうか初夏みたいだ…。
 今回は最近読んだ本の感想(6冊分)と、最近突発性難聴になったけど治ったよって話です。


●最近読んだ本の感想
 『ゆるゆる怪魚図鑑』かげ

 カラフルで可愛いイラスト・漫画とともに、個性豊かな魚たちを紹介している本です。解説文も読みやすくて、しかも内容がちゃんと面白い。

 皮膚呼吸だとか空気呼吸だとかで、エラ呼吸以外の呼吸を行う魚が意外とたくさんいることに驚きました。乾季になると土の中にもぐって、冬眠ならぬ乾眠をする魚だとか、魚らしからぬ生態をもつ魚がいっぱいいて、読んでいてとても楽しかったです。一口に魚といってもこんなに色々な個性をもった魚たちがたくさんいるんだなぁと思いました。

 ちなみに私は水族館ではトビハゼやタマカイが好きでよく見ているのですが、それらの解説もあって嬉しかったです。タマカイっていつも1匹でじーっとしてるなぁと思ってましたが、なわばり意識が強いんですねぇ。納得。

 親しみやすいイラスト・漫画・解説で、たくさんの驚きとワクワクをくれる良書でした。

【書誌情報】
『ゆるゆる怪魚図鑑』著者:かげ、監修:本村 浩之 / 出版社:Gakken / 発売年:2024


●最近読んだ本の感想
 『世界のかけら図鑑』古河 郁

 天文学・物理学・数学・生物学の興味深い知識を、印象的な美しいイラストとともに紹介してくれる本です。多くの分野にまたがった色々な知識を得ることができて、とても楽しかった!世界は無数の興味深いものに満ちているんだなぁ、と感じました。

 ケイ素生物、チューリングパターン、ヒルベルトの無限ホテル、9次元空間、仮想粒子などなど…一見難しそうに思える話題でも、簡潔に理解しやすい説明をしてくれるので、とても読みやすいです。イラストも幻想的で、この世界に満ちる科学的な面白さを、とても素敵に表現しているなぁと思いました。

 気軽にちょっと科学の世界に触れるのにとてもちょうど良い本だと思います。どの項目も見開き1ページに収まっているので、どこからでも読めるのも良いですね。もっと知りたいと思える分野があれば、巻末に参考文献が載っているので次の本を探すのにも便利です。

【書誌情報】
『世界のかけら図鑑』著者:古河 郁 / 出版社:KADOKAWA / 発売年:2024


●最近読んだ本の感想
 『思考実験ドリル』北村 良子

 正解が存在しない「文系の思考実験」がたくさん載っている本です。とても読みやすかったです。常識、未来、命、自己、倫理などについて改めて考えるきっかけになりました。

 有名な思考実験を土台にしたものもありますが、独自に作られたものもありそうな感じで、面白かったです。問題文を読んで自分でいろいろ考えて答えを出すのも楽しいですが、そのあと解説文を読むことによってその思考実験の本質に気づかされるのもまた楽しいです。

 時間が経ったり、自分の考え方が変わったりすれば、自分の答えが変わることもありそうなので、手元に置いておいて、たまに開いて考えてみたい本だなぁと思いました。普段考えない事を改めて考えてみたい、自分の考え方を知りたい、という時にオススメです。

【書誌情報】
『思考実験ドリル こどももおとなもみんなハマる!!』著者:北村 良子、イラスト:伊藤ハムスター / 出版社:講談社 / 発売年:2023


●最近読んだ本の感想
 『ネット怪談の民俗学』廣田 龍平

 ネット上の怪談を民俗学的に分析する本です。とても刺激的でおもしろい本でした!新書ですが、ちゃんと学術本って感じで、内容がしっかりしています。※ちなみに文章はとても読みやすいので、学術本なの!?と構えなくても大丈夫な本です。

 どこでどのようにネット怪談が発生し、どのように広まっていき、どのように受け取られていったのか、といったことを分析していて、とても興味深かったです。もともとは誰かの創作だったものが、創作であることを忘れられてインターネット上で共同構築されていくなど、ネット怪談の生まれ方・構築のされ方って面白い!

 ネットロア等には今まであまり興味がなかったのですが、しっかり分析するととても面白いものなんだなぁと思いました!現在はインターネットでのコミュニケーションが非常に盛んな時代なので、民俗学でもインターネットの文化を調べるのは必須課題なのかもしれません。久しぶりに、読み終わるのがもったいないと思える楽しい本でした!

【書誌情報】
『ネット怪談の民俗学』著者:廣田 龍平 / 出版社:早川書房 / 叢書名:ハヤカワ新書 / 発売年:2024


●最近読んだ本の感想
 『分析哲学入門』八木沢 敬

 普通の思考のそもそもの前提となっている概念について、分析していく本です。テーマは「ある」「知っている」「言っていること」「こころ」「かもしれなかった」「同じもの」「物」など。当たり前に使っている概念のそもそもについて深く考えるのは、とても頭を使うけれど面白かったです。

 「心がある」とは、どういうことを指しているのか?心という概念を構成する概念って何だろう?
 「同じ」とは、どういうこと?部分が変わっても同じもの?それとも違うもの?
 といったようなことを論理的に分析していきます。分析結果は、納得できたりできなかったりしますが、考えること自体、楽しかったです。

 ちなみに欧米ではこの「分析哲学」が現代哲学の主流だそうです。分析哲学はとても論理的で難しいですが、面白そうな分野でもあるなぁと思いました。ちなみに、頭は使うけど、文章自体は読みやすい本です(多少、癖はありますが)。分析哲学に興味のある人はぜひ!

【書誌情報】
『分析哲学入門』著者:八木沢 敬 / 出版社:講談社 / 叢書名:講談社選書メチエ / 発売年:2011


●最近読んだ本の感想
 『イラストで学ぶ 認知科学』北原 義典

 認知科学という学問が扱う事柄について、幅広くまとめられている本です。

・感覚にはどんな種類があって、どんな特性があるのか。
・私たちがモノを認知・知覚するときの特性とはどんなものがあるか。
・記憶はどのようなプロセスでなされるのか。
・知識は私たちの中にどのような形で記録されているのか。
・問題解決や意思決定のプロセスとはどのようなものか。
・言語理解はいかにしてなされるのか。

 など、人間の認知のしくみについて、多様な視点から知ることができました!人間の認知の特性を知ることは、自分自身のしくみを知ることでもあり、とても刺激的で楽しかったです。

 「創造」について述べられている部分では、アイデアをひらめくための手法なども載っていて、大変興味深かったです。私はゲーム製作をしていますが、「TRIZ」の原理はプログラミングで詰まった時などにも役立ちそうだなと感じました。また、人間の認知のしくみの解説だけでなく、コンピューターではどのように人間に似た認知を実現しているのかも解説されていて興味深かったです。

 いろいろな情報がこれでもかと詰め込まれていて、とても楽しい本でした!

【書誌情報】
『イラストで学ぶ 認知科学』著者:北原 義典 / 出版社:講談社 / 発売年:2020


●その他の近況報告「突発性難聴になった話」

 こないだ、突発性難聴になりました。夕方、ヘッドホンをつけて動画を視聴したあと、ヘッドホンを外したらなんか左耳の聞こえ方がおかしくなっていました。「まあ、ちょっとしたら治るだろ」と思っていましたが、治るどころか耳鳴りがひどくなり、耳が詰まっている感じもして、これはもしかしてヤバイやつでは…と思い次の日の朝に耳鼻科へGO!結果、突発性難聴でした。左耳だけ、高音域が聞こえなくなっていました。

 幸い早期に治療を開始したので、薬を飲んで2日で治りました。聴力検査の結果を見ても、高音域がちゃんと聴こえるように戻っていました。しかしもらった薬でアレルギー反応?が出てしまって、体のあちこちが痒くて痒くてたまらないという状況に…。どの薬が原因か分からないので、薬を飲むのを早めに切り上げることになりました。

 あれから1週間以上経ちますが、症状のぶり返しもなく、正常な耳の状態が続いています。体のかゆみも、薬をやめて数日程度で治まりました。ただ、医者から「ヘッドホンはよくないかも」と言われたので、あれからヘッドホンは使っていません。今までヘッドホンを使いまくる生活をしていたので不便になるかな、と思いましたが、案外なんとかなっています。ただ、これからゲーム製作で作曲や音声ファイル編集を行う際、ヘッドホンを使うか否か、非常に悩ましいところです…。スピーカーから出してるだけではわからない微妙な不快音をヘッドホンで検知できないのはちょっと困るかもしれない…。

 …とまあ、こんな感じでした。今回は早期に治療を開始できたため、後遺症も残りませんでしたが、突発性難聴は治療開始が遅れると治らないこともあるそうです。皆さんも耳に違和感、特に片耳に耳鳴り・耳の詰まり感などが発生したら、少しでも早く耳鼻科にかかることをおすすめします。

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カテゴリ:週刊近況報告/読んだ本の感想リスト