ジェリーゼリーブログ

2022年10月1日

【週刊近況報告】最近読んで良かった本3冊

 1ヵ月ぶりになってしまいました。最近私が触れたゲームや本について好きなだけ語る【週刊近況報告】のコーナーです。基本的には毎週土曜前後に更新予定です。
 今回の内容は、『進化でわかる人間行動の事典』の感想、『はじめてのゲーム理論』の感想、『エリーゼさんをさがして』の感想、等です。
 9月は家の方でいろいろとあり、ブログを書く精神的余裕がもてず、全然更新できませんでした…。今月からはまた週1の更新をするようになる…と思います。


●最近読んだ本の感想
 『進化でわかる人間行動の事典』小田 亮 (他3名)

 「遊ぶ」「教える」「嫉妬する」「笑う」などの人間の様々な行動が、進化の過程でどのように獲得されてきたのか?どうやって適応度(生存率や繁殖成功度)に貢献しているのか?といったことについて詳しく述べられている本です。人間の行動や心が、進化の過程でどのようにチューニングされてきたのかを理解する、ということは、自分自身を深く理解することにつながると思います。人間が誕生してからの歴史の大部分は「狩猟採集生活」であり、その頃に獲得された行動や心の働きは、現代の生活にはフィットしない場合もあり、そのことで問題が発生することもあるみたいです。また、我々の行動や心の働きは、元々どういう適応上の意味があって獲得されたのか?どういう仕組みで働くのか?といったことを知るのは、単純にとても興味深いものでした。
 この本には合計43個の行動が載っていて、それぞれ結構がっつり書いてあるので、かなりボリュームがあります。しかしそれだけ満足度も高い1冊でした。私はどうして○○するのだろう?という疑問がある方は、是非手に取ってみてください。新しい視点を獲得できるかもしれません。

【書誌情報】
『進化でわかる人間行動の事典』編:小田亮、橋彌和秀、大坪庸介、平石界 / 出版社:朝倉書店 / 発売年:2021


●最近読んだ本の感想
 『はじめてのゲーム理論』川越 敏司

 ゲーム理論ってよく耳にするけどなんぞや?と思っていたので読んでみました。重要なのは「ナッシュ均衡」と「パレート効率性」の2つみたいです。本当に前知識がない状態でしたが、なんとなく理解できた気がしますので、入門に最適な1冊なんじゃないかな~と思います。計算の方法なども載っていますので、結構実用的だと思います。
 ルールなどを上手く設定することでいろんな問題の解決を図る「メカニズム・デザイン論」や、量子力学を利用した「量子ゲーム」にも触れていて、ゲーム理論についての話題を結構幅広く知ることが出来たのではないかな~と思います。「不可能性定理」というものがあり、ルールによって何もかもすべてがうまく調整された理想社会は設計できないらしいです。だからこそ、ゲーム理論を学ぶ事は生きる知恵を学ぶことにつながる…!!ということなので、ゲーム理論、ちょっくら学んでみるのも良いかもしれませんね。
 あと、ポーカーなどのゲームを「ゲーム・ツリー」という図にして色々考えるやり方は、ゲームを製作する上でも役立つかもしれないな~と思いました。

【書誌情報】
『はじめてのゲーム理論 2つのキーワードで本質がわかる』著者:川越 敏司 / 出版社:講談社 / 叢書名:ブルーバックス / 発売年:2018(底本:2012)


●最近読んだ本の感想
 『エリーゼさんをさがして』梨屋 アリエ

 中学生の女の子が主人公の児童文学です。主人公はたまたま出会ったおばあさん(エリーゼさん)との交流を通し、老いるということや、地域とのつながりについて考え始め、成長していきます。主人公や、その相手役の水野君という男子中学生が、とても優しい子で好感が持てました。
 全体的に読みやすく、優しい感じの小説で、特に印象深く残ったのが、「死んだらどうなるんだろう」という疑問に対して水野君が返した言葉でした。水野君の「死後」に対する考え方が、なんだか本当に優しくて、私は心から救われたような気持ちになりました。このセリフと出会えただけでも、この本を読んで良かったと思えました。
 物語全体では、親子の葛藤や友人との葛藤など色々ありますが、押しつけがましい感じがあまりない、自然体で寄り添うような児童文学でした。結構好きです。

【書誌情報】
『エリーゼさんをさがして』著者:梨屋 アリエ / 出版社:講談社 / 発売年:2020


●最近の創作活動
 「AIうるた」

 今年の春頃から、「AIうるた」という「自分で考えて自分で発言とかしてくれるゲーム向けAI」を開発しようとしています。今回はAIうるたの目指すところと、今までの製作の流れを振り返ってから、現在の進捗情報をご報告します。

AIうるたの目指すところ
 ・ゲーム中の会話シーンでの使用を主目的とした、ゲーム向けの汎用思考AI。
 ・「日本語データベース」と「思考プログラム」を用いて、自分で思考し、その結果(発言など)を出力する。
 ・ゲーム製作におけるストーリー作成やセリフ作成作業の省力化、および、自分で思考し発言するAIをゲームに組み込むことで生まれる新たなタイプのゲームデザインやゲーム体験を提供する。

今までの製作の流れ
 ・5月~ 全体の構造、データベースの構造について考える
 ・7月~ データベース編集用ツールを作成
 ・8月~ データベース本体の作成開始

現在の進捗情報
 思考プログラムで使用する日本語データベースを作成中です。時間がかかりそうです。思考プログラム自体はまだほとんど取り組めていません。もう少しデータベースが充実したら、思考プログラム自体の作成を始める予定です。本当に実用可能なツールとして完成できるか否かは、まだわからない状況です。

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カテゴリ:週刊近況報告/読んだ本の感想リスト